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会計×IT の深層へ

設計

渡辺幸三氏の「動的参照関係」について

関西IT勉強宴会のメーリングリストで、渡辺幸三氏が提案している「動的参照関係」について話題となっていたのだが、この概念についての理解がかならずしも共有されていないような気もしている(勘違いであればご免なさい)。 渡辺氏がブログで挙げている説…

「販売管理システムで学ぶモデリング講座」を読んで

読終えてふと思った。著者(渡辺さん)は、この本を書くより実際に販売 管理システムを作った方が楽だったに違いない。 販売管理システムで学ぶモデリング講座渡辺 幸三翔泳社 2008-05-29Amazonで詳しく見る by G-Tools

データモデル洗練テクニック-「スコープ概念の抽出」と「参照関係の逆転」

データモデルを設計するときに役立つかもしれないテクニックをひとつ。

主キーの設計⑥-数学をちょっとだけ(その3)

シリーズになってしまった「主キーの設計」も今回でようやく終わりだ。前々回ではリレーションに対する代替案として「リレーション関数」なる概念をひねり出した。前回はリレーション関数モデルの上で正規形と正規化を再定義した。今回はリレーション関数モ…

主キーの設計⑤-数学をちょっとだけ(その2)

前回に引き続いて数学である。前回は「リレーション」の代わりに「リレーション関数」を土台としてリレーショナルモデルを再構築できないか、という提案をした。そして「リレーション関数」の数学的定義を作ってみた。今回は、この新たな基礎の上に、正規化…

主キーの設計④-数学をちょっとだけ(その1)

主キー論争の分析その④である。 といっても、前のエントリーですでに、主キーの存在を抹殺したので、論争の焦点そのものが雲散霧消してしまった。今回は付け足しとして、数学の話をする。 この「主キーの設計」シリーズ、僕は近年稀に見る気合をいれて書いて…

主キーの設計③-いいとこ取りは可能か?

主キー論争の分析その③である。 前のエントリーでは、コード派とID派の意見の相違の源泉には、コッド博士が作り出した正規化の理論の取り扱いをどうするか、という問題が横たわっているという仮説を提示した。そして、正規化の理論には「エンティティ」の居…

主キーの設計②-正規化って何ですか?

主キー論争の分析その②である。前のエントリーでは、最終的にできあがるデータベースの形について検討した。僕の結論は、内部識別子(アソシエーションの実装用の識別子)としてIDを用いることについては、コード派もID派も同意できるのではないかというもの…

主キーの設計①

主キー論争(データベース設計で、どういうものをテーブルの主キーとすべきかという議論)が再燃しているようだ(こことかこことかこことかここ)。

コントロールデータの設計

EDPシステムの環境適応力を高めるために、ある種の情報をプログラムコードの中に埋め込むことを避け、設定ファイルやデータベース上に保存することがある。システムパラメータとかコントロールデータと呼ばれるものだ。

業務システムモデリング練習帳

渡辺幸三さんの新著「業務システムモデリング練習帳」を読んだ。渡辺さんの本はいつも、理論だけでなく具体的なサンプルシステムを示しながら書かれているのが素晴らしい。「リアリティへの執着」は、システム作りの掟の第一だ。 僕としては、第6章の「家計…

業務システムとオブジェクト指向

業務システムの設計・開発を職業とする人々の間で、オブジェクト指向はいまだに一般的なものと受け止められていないように思える。しかし実際にやってみると、オブジェクト指向は業務システムにうまく馴染むし、システムの品質とメンテナンス性の改善につな…

分類集計コード

前回書いた「コード設計の話」でちょっとふれた「ロールアップコード」と「階層化コード」について補足しておきたい。両方とも細かい点を除けば同じ性格のものなので、ここでは「分類集計コード」と呼んでおく。

コード設計の話

今日は地味な話をしたい。といってもいつも地味な話だが。コードや区分の設計は良いシステムを設計するうえでとても大切である。設計にあたっては業務要件をみたすためにどんなコードや区分が必要かという視点が最初にくるのはもちろんだが、それ以外にも考…

マスター削除チェックは誰の責任?

部門や取引先といったマスターデータの削除はやっかいだ。マスターデータは他のさまざまなデータから参照されるので、そうしたデータからの参照の有無をチェックして、削除してよいかどうか確認しなければならない。 リレーショナルデータベースの提供する参…

アプリケーション設計のポイント-業務制約の発見

業務上のルールが変わったときには、アプリケーションシステムの処理内容を調整する必要が生じる。そのさいプログラムを手直しすることなくユーザ自身の手によりシステムを調整できた方が望ましいという場合は多い。パッケージソフトのように多数の企業に導…