Hot Heart, Cool Mind.

会計×IT の深層へ

2005-01-01から1年間の記事一覧

真剣と深刻

「真剣」と言い、「深刻」という。 英語ではどちらも「シリアス」ということになるのかもしれない。 しかし、この二つの語が持つ色合いはまったく異なる。 未来のある時点で何かが起きる。 その結果は悪く出るか良く出るかのいずれかだ。 結果が悪く出た後を…

業績評価と「管理可能性」

お客様の会社で業績評価について議論していると「管理可能性」の話題になることがよくある。「コントローラブル」かどうか、という言い方をすることもある。

本支店会計について-簿記と情報技術の視点から

簿記のテクニックのひとつに「本支店会計」というものがある。これは、会社がいくつかの支店や工場を持つ場合において、各支店(以下、工場を含む)がそれぞれ独立した帳簿を持つ制度である。 ==== 「独立した帳簿を持つ」というのは、本店と各支店のバラン…

エクストリームプログラミング(XP)

じつは私は、隠れエクストリームプログラミングファンである。「隠れ」というのは、なにせ一人会社の「社長」なもんで、ペアプログラミングすらしたことがないというなさけない環境条件によるものだ。

論点整理-会計システムと組織変更〔業務要件編〕

会計システムを構築する際、かならずといってよいほど組織変更への対応方法が話題にあがる。しかし、多くのプロジェクトでは通常業務への対応で手いっぱいになり、こうした付随的なテーマには十分な検討の手間を掛けられないのが実情である。そのため、組織…

分類集計コード

前回書いた「コード設計の話」でちょっとふれた「ロールアップコード」と「階層化コード」について補足しておきたい。両方とも細かい点を除けば同じ性格のものなので、ここでは「分類集計コード」と呼んでおく。

コード設計の話

今日は地味な話をしたい。といってもいつも地味な話だが。コードや区分の設計は良いシステムを設計するうえでとても大切である。設計にあたっては業務要件をみたすためにどんなコードや区分が必要かという視点が最初にくるのはもちろんだが、それ以外にも考…

提案書について注意していること

提案書を書くのはいつも難しい。何週間も前に依頼を受けても、ぐずぐずと色々考えて、仕上がるのはけっきょく期限前日の深夜になる。私の場合、だいたい会計システムの分野の仕事がほとんどなので、もうすこし学習して要領よくできないかと考えるがやはり結…

制度会計システムと管理会計システム

データモデルに関する素晴らしい本を書いていらっしゃる渡辺幸三さんが、「会計システムのアーキテクチャ論」と題して、制度会計システムと管理会計システムの関係についてブログに書いておられた。

決算処理の本質と仕訳処理

複式簿記ではすべての取引を「仕訳」という単一の形式で表現して記録する。このことによって、企業活動の全体像をB/S・P/Lという単純に要約されたかたちで捉えることができる。これは複式簿記のすばらしい特長である。しかし、その反面、複式簿記になじみす…

システム要件定義と外部設計

最近のソフトウェア開発プロセスでは「外部設計」ということばを、とんと使わなくなった。たとえば、SWEBOKをみると、序章の次が「ソフトウェア要求」となっていて、以降、「ソフトウェア設計」「ソフトウェア構築」と続く。ISO/JISの「ソフトウェアライフサ…

「属人性を排除する」

システム開発アプローチに関する文献を読んでいると、その文献が主張する開発アプローチを採用するさいのねらいとして「属人性の排除」による生産性の向上を強調しているものがある。属人性を排除するとはいったいどういうことを意味しているのだろうか。

増減複式簿記のコンセプト

「キャッシュフロー時代の複式簿記-単純仕訳と複合仕訳をてがかりに」で提案した拡張型の複式簿記について整理しておく。 ==== 名称 呼び方がないと不便なので、いちおう「増減複式簿記」と呼んでおく。 拡張の意図・ねらい 現在の複式簿記は、計算構造とい…

要件定義について

情報システムの構築にあたっては要件定義が大事だということは誰でも知っているが、じゃあ今から決めようとしている「要件」って何ですかと問われると、答につまってしまうことがある。「要件」というひとつのことばに色々な意味が込められて使われているか…

マスター削除チェックは誰の責任?

部門や取引先といったマスターデータの削除はやっかいだ。マスターデータは他のさまざまなデータから参照されるので、そうしたデータからの参照の有無をチェックして、削除してよいかどうか確認しなければならない。 リレーショナルデータベースの提供する参…

キャッシュフロー時代の複式簿記-単純仕訳と複合仕訳をてがかりに

簿記の本を読むと、仕訳には単純仕訳と複合仕訳があると書かれている。単純仕訳は、借方・貸方の勘定科目が一対一で対応している仕訳であり、複合仕訳は両者の対応が、多対多になっている仕訳のことだ。 たとえば、1000円の買掛金を支払う際に20円の割引を受…

アプリケーション設計のポイント-業務制約の発見

業務上のルールが変わったときには、アプリケーションシステムの処理内容を調整する必要が生じる。そのさいプログラムを手直しすることなくユーザ自身の手によりシステムを調整できた方が望ましいという場合は多い。パッケージソフトのように多数の企業に導…

タイトルについて

Hot Heart, Cool Mind. だれが言ったか忘れましたが、好きな言葉です。 何かを達成するためには、ハートは熱く判断は冷静に。 この反対の状態に陥いりかける瞬間のなんと多いことでしょうか!